こんなんです。


ふとドラムの底面を見ると、ドラムの巻きは始めの銅線が1cmほど出ているんで、この買いたてのドラム巻きをそのまま空芯コイルとみなしてインピーダンス特性を測定してみました。


測定結果です。

上のグラフから
(緑色)インピーダンス(0dB=1Ω)
(青色)位相
(橙色)キャパシタンス
(黄色)インダクタンス
です。
この結果より、このコイルがコイルとして機能するのは約10KHzまでで、そのインダクタンス1640mH(at1KHz)です。10KHzを超える周波数においては約150pFのキャパシタ(コンデンサ)としての振る舞いをします。また直流抵抗値は295Ω(at20℃)です。このように、このドラムコイルは周波数特性がすいぶる悪く、かつ損失がとても大きく、インダクタ(コイル)としては全く使えないシロモノです。あたりまえか。
余談ですが、最近はエナメル銅線よりポリウレタン銅線の方が主流のようです。ポリウレタン銅線はエナメル銅線のように被覆をサンドペーパ等で剥がさなくてもハンダゴテの熱で被覆を溶かせるので便利です。ただ、エナメルとポリウレタンでは誘電率が異なります(エナメル3.8、ポリウレタン5程度です)ので高周波特性が多少変わってくることと、耐熱性の違いは留意しておく必要あるかと思います。
【エナメル線】ポリウレタン銅線 UEW 0.32mm 1kg (長さ約 1,350m)
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